コミュニケーション能力認定協会 設立の背景
「コミュニケーションが社会、そして人生を変える」
【 時代背景 】
ここ10年間で携帯電話やコンピューター、そしてインターネットの普及という、
いわゆる IT (情報技術)が大きく進歩しました。
世界は大きく広がり、多くの人々が容易に多彩なコミュニケーションを行うことが可能になる。
それは素晴しい時代だとも言えます。
その反面、人と人との繋がりや関係性、コミュニケーションが希薄になりつつあるという現状を、
誰もが感じていることでしょう。
家族同士の会話は減り、そしてどの様に自分の気持ちを伝えればいいのかがわからない。
少しずつ生まれた「歪み」は、社会全体を覆い始めています。
ついに「7人に1人が一生のうちに1度はうつ病になる可能性がある」
と言われる時代になりました。
仕事に関して強いストレスを感じている労働者は6割を超え、彼らが感じるストレスの
最も大きな原因が、「職場の人間関係」と答えています。
この原因には、年功序列の崩壊、世代間での常識のずれ等から生ずる
「コミュニケーション」の不足・不安が大きく関わると同時に、改善する手段も
「コミュニケーション」に依るところが大きいと言えます。
さらには学校教育の場でもコミュニケーションの不足・不安が懸念されています。
いじめや不登校、学級崩壊、そして生徒との向き合い方がわからない教職者の苦悩。
そして家族の人間関係に起因する家庭問題が複雑に絡まり、
確実に子供達へも影響が広がっているのです。
これらの問題を、他人事ではなく、社会全体のものと感じられたのであれば、
すぐ先の未来がどんなに不安に満ちたものか、容易に想像できることでしょう。
【 日本人本来のコミュニケーション 】
心の絆が感じられて「昔は良かった」と言われるのは、かつては地域が一体となり、
1人1人がその中で共存していることを知っていたからではないでしょうか。
地域全体で子供を見守り育て、教育をしていた頃は、近所の大人が子供を「叱る」ことも
ありました。一部ではその環境が残っているものの、今や貴重となっているのは事実です。
現代では、隣の住人の顔すら知らず、「知らない人に挨拶された」と言って驚く、
そんな環境が都心を中心に広がりつつあります。
【 日本コミュニケーション能力認定協会の目的 】
今、私達日本人は改めて日常生活における、信頼関係の構築について考えなければならない
時代です。コミュニケーションツールが増え、あまりに多くの繋がりが生まれるからこそ、
知るべきことがあります。
便利なツールの使い方ではなく、そのツールの端にいるのはいつも「人」だという意識、
ツールによって本来創られるべきなのは「人と人との信頼関係」だという意識です。
コミュニケーションとは、相手の反応・理解があって成り立つもの。
決して一方通行ではないのです。
「人から人へのメッセージの伝達」
幸せな人生を送る上で最も重要であるにも関わらず、人間関係を円滑にする力を身につける
基礎教育を、私達は学校教育において受ける機会を得ずに社会に旅立っていきます。
自分の伝えたいことがうまく伝わらない、人との信頼関係が築けない。
社会に出てこのような壁にぶつかり悩んだ方は多くいるはずです。
当協会は、コミュニケーション能力を実践を通して学ぶ教育プログラム、
「コミュニケーション能力認定講座」の開発・研究、そしてその知識やスキルを広く伝えて
学ぶ機会を提供しようという想いのもと、コミュニケーションに関わる様々な分野の
有識者や指導者達が集結し発足しました。
家庭、地域、社会に属する1人1人が、改めてコミュニケーションの大切さと、
より効果的なコミュニケーション能力を身につけ、人と人との信頼関係に役立てるため。
そして「コミュニケーション能力認定講座」を伝達する優れた人材を育成し、
1人1人が指導者として社会へ貢献していくために。
この新しいプログラムが、現代日本社会のコミュニケーションや人間関係のあり方に一石を投じ、
大きな潮流となることを確信しています。