チームワークとは?意味や重要性とコミュニケーションのコツ
チームワークと聞いて、
スポーツのチームを想像する方や、
仕事のプロジェクトチームなどを
想像する方もいると思います。
チームワークの重要性は常に言われていますが、
近年では、新入社員の選考項目にも
チームでの選考が含まれていることも
増えてきました。
チームワークは
仕事を効率よく進め、
成果を上げるために重要です。
1人の力では成し得ることができない仕事も、
チームワークを良くすることで
スムーズに進めることが可能になります。
とはいえ、
チームワークは簡単に作れるものではありません。
チームワークとは何か、なぜ重要なのか…
チームワークの意味を理解した上で、
上手なコミュニケーションの
コツを学びましょう。
1.チームワークとは?
チームワークとは、メンバーが共通の目標に向かって、お互いに協力しながら成果を生み出す作業のことを言います。
メンバー同士が刺激し合うことで、新しい発見や気づきが生まれ、今まで成し遂げられなかった課題を達成することができるのです。
そして、仕事の場面では各部署やプロジェクトチーム、他にもチーム競技のスポーツなど、同じ目標へと進む集団が所属している状況で必要となります。
これらのチームは、
リーダーとなる人物とその他のメンバーによって成り立っています。
リーダーとメンバーが、それぞれの役割を全うすることで、
チームワークは作られていきます。
2.「チーム」と「グループ」の違い
チームにはリーダーとメンバーが存在し、
共通の目標をいかに達成するかという点を重視します。
一方で、グループは、共通の目標よりも、
メンバーとの協調性を重視する傾向があります。
チームでは、
メンバーの1人ひとりが能力を発揮し、高い生産性を発揮しながらも、
お互いに出し合った意見をリーダーがまとめながら、目標達成が可能な解決法へと導いていくのです。
また、チームは多様なメンバーで構成する必要があります。
チームを構成するメンバーが、ほぼ同様のバックグラウンドや似たような価値観を持っている人ばかりでは、
問題の捉え方や解決法が同じようなものとなりやすく、違う角度からの意見や物事の解釈が困難となります。
その結果として目標の達成から遠ざかってしまうことがあるため、チームには多種多様なメンバーが加わっているほうが、強みとなります。
【用語解説】
リーダー:リーダーはチームの目標を明確に理解しており、
その目標を達成するために、
メンバーそれぞれの能力を把握した上で、チーム全体の統制を取り、誘導する役割を担っています。
メンバー:メンバーはリーダーを支える基盤であり、相互に協力し合うことで、チームが目標を達成するための力となる重要な存在です。
異なる能力を持つメンバー同士が効果的に影響し合うことで、
より良いチームワークが生まれます。
3.チームで目標達成するメリット
目標を達成するには、チームで取り組む場合と個人で取り組む場合があります。
チームは、個人ではやり遂げることが困難な事柄でも、
達成が可能になることが多いです。それには、次のような理由が挙げられます。
【メンバー間でお互いの能力を補足し合うことができる】
チームを構成するメンバーの目標は同じですが、メンバーそれぞれが持つ能力には違いがあります。
例えば、オフェンス(新規事業の立ち上げ)が得意なメンバーとディフェンス(事業の運用)が得意なメンバーがいるとします。
チームワークがあれば、スタートアップの後、安定運用を行い、事業を成長させてゆくことが可能であるということです。
逆にオフェンス・ディフェンスの連携が上手くいかなければ、事業がスタートするだけで成長しない、
新しい事業が生まれない…そのようなチームになってしまうことが容易に想像できます。
メンバー間で能力を補い合うことで、チームの力は何倍にもなり得るのです。
【チームで取り組むことで、生産性が上がる】
個人で目標達成のために取り組む場合、得られる結果は1人の能力や生産性によって決まります。
しかし、チームで目標に向かい取り組む場合は、個人の能力というよりも、チーム単位の能力が重要となります。
チーム内のメンバー1人が高い能力を持っていても、チーム全体の生産性が上がるわけではありません。
チーム内のメンバー同士が、お互いの能力を補い合いながら進むことにより、生産性も上がり、目標達成により近づくことができるのです。
4.チームワークがもたらす4つの好影響
チームワークを高めることで、チーム全体にさらに4つの好影響をもたらします。
- 1.効果(仕事・プロジェクトにおける成果や目標達成)
- 2.効率(仕事・プロジェクトにおける生産性)
- 3.満足(協力することにより、メンバーが満足を実感)
- 4.学習(協力することにより、相互トレーニングが行われ成長につながる)
4-1.効果(仕事・プロジェクトにおける成果や目標)
チームメンバーが協力し、意見を共有することでチーム連携が密になるなり、
目標達成へより効率的に行えたり、成果が向上することができます。
そして、チーム内でも個々の能力やスキル、専門知識が活かされるので、
より高度な成果が得られます。
4-2.効率(仕事・プロジェクトにおける生産性)
チームワークを高めることによって、タスクの分担や進捗管理が効率的に行われるため、生産性が向上します。
そして、意思疎通などコミュニケーションがスムーズになることによって、誤解やミスなどが減り、より作業効率が向上します
4-3.満足(協力することにより、メンバーが満足を実感)
チームワークを高めることでメンバー共通の目標に対して注力するため、
自分自身の貢献を感じられたりし、
「自分も力になれているんだ。貢献できているんだ」ということを再確認できるので、 満足度が向上することにも繋がります。
個人の満足度が向上することでチームにもっと貢献したいという気持ちも高まり、
相乗効果が期待できます。
4-4.学習(協力することにより、相互トレーニングが行われ成長につながる)
チーム内での情報共有やスキルの交換が促進されることで、メンバー同士が相互に学び合い、成長する機会が生まれます。
また、チーム内のフィードバックなどからも新たな視点やアイデアが生まれ、メンバーのスキルや知識が向上することもあります。
チーム内でも切磋琢磨でき、スキルや知識を向上しあえるため、学習の面でもチームワークは大きく影響します。
メンバー同士が、お互いの能力を補い合いながら作業を進めることによって、効率が良くなり目標を達成しやすくなります。
お互いに協力して目標を達成することで、メンバーの満足感も高くなります。
チームで取り組むことにより、さまざまな考え方や解決法を学習することができるため、今後のメンバー個人の能力もアップし、チーム自体が成長してゆくのです。
5.チームワークに必要なものとは(リーダー編)
チームワークをより良く進めていくためには、必要な能力や事柄があります。
それらは一体どのようなものなのでしょうか?まずはチームの核となる、リーダーについて以下にお話しします。
5-1.リーダーシップ
リーダーは、チームの目標を明確にした上で、メンバーそれぞれの能力をしっかりと把握し、チームをまとめる力が必要です。
このようなリーダーシップが発揮されないと、メンバーは共通の目標を見失い、他のメンバーと協力していくことや各メンバーが果たす役割も曖昧になってしまいます。
チーム内におけるリーダーは、このようなことが起こらないように、定期的に次のような行動を取ることが必要です。
【発言や報告の場を設ける】
リーダーには、自分の考えを中心にチームを率いて行くのではなく、メンバーたちの発言にしっかりと耳を傾ける姿勢が必要です。
1人ひとりの意見を聞くことで、メンバーがどのような考えを持っているのかをより理解することができるようになり、
チーム全体の状況を把握することが可能となります。
また、目標に向かって共に進む過程において、さまざまな情報が行き交うことも多いでしょう。
すべてのメンバーが発言や報告できる情報共有の場を与えることで、チームの連携を深めることが重要です。
【チームの動きを把握して軌道修正する】
チームが共通の目標を持ち、それぞれのメンバーが協力しながら進んでいても、
知らず知らずのうちに足並みが揃わなくなることがあります。
そのようなことが生じ始めると、チームの生産性が低下し、目標を効果的に達成できないという結果になることもあるでしょう。
そのため、リーダーは常に「メンバー同士の協力はスムーズに行われているか」「共通の目標をきちんと認識できているか」を把握する必要があります。
それができていない場合は、目標達成に向けて軌道修正をしなければなりません。
5-2.ファシリテーション能力
リーダーは、リーダーシップのみを発揮すれば良いというわけではありません。
チームが効率よく共通の目標を達成するために、メンバーの発言を引き出したり、意見をまとめたりする中立的な姿勢が重要となります。
これを、ファシリテーションと呼びます。ファシリテーションに必要なことは、メンバーのどのような意見でも聴く姿勢を持つことです。
5-3.コミュニケーション能力
コミュニケーションとは、言葉や態度などにより、お互いの考え方や感じ方などを理解するための方法です。
コミュニケーションが乏しいチームは、メンバー間の信頼関係が弱く共通の目標が曖昧になることから生産性が落ちてしまいます。
リーダー自身が何を考えているか分からないと、メンバーの意識も低下してしまうため、リーダーは積極的に自分の考えを伝えることが大切です。
また、メンバー自身の考えに耳を傾け、しっかりと受け止めることで、信頼関係を築くことができるようになります。
6.チームワークに必要なものとは(チーム全体・メンバー編)
6-1.明確なチーム共通の目標
チームにとって、リーダーとメンバーの関係や意識が上手く作用することも重要です。
共通の目標を持つことでチーム全体にまとまりが生じ、
ゴールに向かいやすくなります。
しかし、時にはチーム共通の目標がブレてしまうこともあるでしょう。
それを防ぐためには、共通の最終目標だけではなく、中間目標を定め、適宜チーム内で話し合いをすることで、進むべき方向を調整して行きましょう。
6-2.役割の認識と積極的な実行
チーム内のメンバーは、1人ひとりが役割を持ち、それを積極的に実行していく必要があります。
自分の役割を認識し、積極的に物事に取り組むことで、相乗効果が生まれ、仕事の成果が高まります。
メンバー間で気になったことや改善点のアイデアなどは、遠慮せずに積極的に発言できる雰囲気をつくることが重要です。
チームで問題点を挙げ、解決策を考えることで、新たな発見も生まれることでしょう。
6-3.ルール・約束事を守る
先で述べたように積極的な行動は大切ですが、それが行き過ぎた個人プレーはチームワークを乱してしまいます。
個人がルールや約束事を守り、その範囲で自律して仕事を行いましょう。
6-4.協調性
チームワークは、馴れ合いではなく、さまざまな意見を積極的に交わすことで課題達成に近づくことができます。
しかし、リーダーを含めたメンバー同士がお互いを尊重する気持ちや協調性も忘れてはいけません。
自分の価値観のみに固執し、他のメンバーの価値観を受け入れることができない場合、
チーム自体の仕事がストップしたり、共通の目標にブレが生じたりする危険性があります。
そのような状況に陥らないためにも、メンバー同士が協調し合い、認め合いながら、目標のために最善の力を出し合うことが不可欠です。
6-5.メンバー全体との情報共有
チームは1つの単位だと捉えられるため、チームを構成するメンバー1人の行動や共通目標がズレていると、チーム全体や結果にも大きな影響を及ぼすことになります。
このような事柄が起きる原因としては、チーム内で定期的な情報共有ができていない場合が考えられます。
チームは、「どのような目標に向かって行くのか」「どのような方法で進めて行くのか」を常に再確認しながら歩んでいくことで、
無駄のない最適な作業ができるようになります。
7.チームワークをもっと良くするためのコミュニケーションのコツ
チームワークには、共通の目標を達成するための効率性も必要です。
メンバー間に信頼関係がなければ、問題を改善するためのアイデアを遠慮なく発言したり、
お互いの能力を補い合うことは難しく、効率よく進めていくことはできません。
つまり、良いチームワークを作るには、信頼関係を築くためのコミュニケーションが重要となるのです。チームワークに役立つコミュニケーションのコツをご紹介します。
7-1.コミュニケーションの回数と時間を増やす
コミュニケーションの基本である信頼関係は、一朝一夕に築けるものではありません。
良好な信頼関係を結ぶには、お互いのことをよく知る機会が重要ですが、職場内では仕事以外のことは話しにくいということも考えられます。
そこでおすすめなのが、食事会やスポーツ会などを企画することです。仕事以外の日に時間を取ることが困難な場合は、
会社の昼休みにランチコミュニケーションを提案するのもいいでしょう。
職場以外のリラックスした場所で、コミュニケーションを図ることにより、普段は出てこなかった意見を吸い上げることも可能となります。
またコミュニケーションの回数や時間を増やすことができるため、信頼関係が生まれるのも早くなるでしょう。
7-2.尊重し合える環境づくり(心理的安全性)
チームワークを円滑に進めるためには、メンバー同士が尊重し合える空間をつくることが大切です。
メンバーが持つ役割はどれもチームには不可欠なものであり、
それぞれの尊重できる部分を理解することで、より敬意を持ってメンバー同士が接することができるようになります。
例えば、具体的な行動として「サンキューカード」を導入するのも良いでしょう。
サンキューカードとは、職場で用意されたカードに、メンバーへの感謝の気持ちを込めたメッセージを書き、
直接相手に手渡したり、メンバーのロッカーに貼ったりして、日頃のお礼を伝える取り組みのことを言います。
「ありがとう」という言葉を伝え合うことで、メンバーのモチベーションが上がり、メンバー同士が認め合うきっかけとなってくれます。
7-3.意見を言いやすくする環境づくり
コミュニケーションとは、良い点だけを伝え合うことではなく、改善点や疑問点などもオープンに話し合えることだと言えます。
このような深いコミュニケーションのやり取りを行うには、まず、相手の意見をしっかりと聞くことを心がけましょう。
お互いの意見を認め合うことで、それぞれの意見を言いやすい環境が生まれます。
また、否定的な意見などが出たときも、相手を責めるのではなく、
「○○もいいけど、□□という考え方もあるよ」などというアイデアやヒントを与え、建設的なフィードバックを行うように配慮しましょう。
このような態度を取ることで、メンバーがお互いの考え方を好意的に受け入れることが可能となります。
ところが、人によっては、他のメンバーに対して意見を出しづらいという場合もあります。
そのようなときには、ポスト・イット(付箋紙)を使った「KJ法※」と呼ばれるブレストミーティングを取り入れることが効果的です。
メンバーそれぞれが自分の意見をポスト・イットに書き出し、全員の意見を貼り出します。書き出す意見は、断片的なものや明確なものでなくても構いません。
このように書き出すという作業なら、気軽に自分の思いを表現することができます。
また、出てきた意見やアイデアに対し、
否定や非難をできないルールなので、
リーダーや周りのメンバーの意見に引きずられにくくもなります。
【出典・参照元】:Wikipedia「KJ法」
8.チームワークをさらに高めるには
チームワークが上手く機能していると、仕事の生産性を高めることが可能です。
またメンバーの満足感を高め、
個人の学びにも役立つという成果も上げることができます。
より大きな成果を生み出すためには、
リーダーとメンバーそれぞれが十分なコミュニケーションを取り、
働きやすい環境をつくることが重要です。
今回ご紹介したコミュニケーションの3つのコツを実践し、
より効果的なチームワークで目標達成を目指しましょう。
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